平岡はそれから社を休んだ。 日は代助の頭の上から真直に射下した。 雨が又ざあざあと降った。 日は代助の頭の上から真直に射下した。 自分の所為に対しては、如何に面目なくっても、徳義上の責任を負うのが当然だとすれば、外に何等の利益がないとしても、御互の間に有た事だけは平岡君に話さなければならないでしょう。 　一仕切経つと、発作は次第に収まった。 なるほどこりゃもっともだ。 この主人は人を罵るときは必ず馬鹿野郎というのが癖である。 まあ、どう云う了見で、そんな馬鹿な事をしたのだと呆れた調子で云った。 　代助は平生から物質的状況に重きを置くの結果、ただ貧苦が愛人の満足に価しないと云う事だけを知っていた。 池に金魚あり。 兄は、 矛盾かも知れない。 が、急に起った。